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司法書士法人 おおさか法務事務所

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外国企業の日本進出の形態

企業法務

2011.01.25

近年事務所で受任する事件で、外国に関連した事案が増加しております。最近では外国籍の方の相続事件・不動産取引、外国会社の日本における営業所を設置したいというご相談をいただきました。今回は、外国企業が日本に進出する場合どのような手続きがあるのか、紹介いたします。

 

大きく分けると

1.駐在員事務所の設置

 

2.外国会社の支店設置

 

3.日本法人として子会社を設立

 

4.有限責任事業組合(LLP)の設立

 

という方法があります。

1.の駐在員事務所は、日本での本格的な営業活動を行うための準備・補助的な行為を実施する拠点として設置され、市場調査・情報収集・広告宣伝等の行為は行うことができますが、直接的営業活動はすることができません。

 

ただ、駐在員事務所の設置は登記を要しないため簡便にすることが可能ですが、銀行口座を駐在員事務所名義で開設したり、不動産を賃貸することはできないため、外国法人本体や駐在員事務所の代表者個人名義で、これらの契約等を行わなければなりません。営業活動が行えないため、あくまで、前段階の状況での利用にとどまります。

2.の支店設置に関しては、日本における支店の代表者等を決め法務局で登記することで営業活動を行うことができます。法律上は固有の法人格はなく、外国本国の企業の一部分として取り扱われるため、支店の活動により発生する債権債務の責任は、外国会社本体に直接帰属することになります。支店名義で銀行口座の開設や不動産の賃借を行うことも可能です。

 

3.の日本法人である子会社の設立という方法は、日本の会社法で定められた株式会社・合同会社(LLC)を設立し、出資者として外国会社は関わりをもつ手法です。子会社は、外国会社と別個の法人であるため、子会社である日本法人の活動から発生する権利義務に対して、外国会社は出資者としての責任を負うことになります。新しく会社を設立しなくとも、既存の日本企業への資本参加という方法で日本企業の経営に関わることもできます。

最後に4.として、有限責任事業組合を設立して事業を行うこともできます。有限責任を行う出資者だけで構成される組合組織で、出資者同士の合意で組合内部ルールを自由に決定できます。組合自体には納税義務はなく、出資者の利益分配に対して課税されるという特徴があります。

 

方法として考えられるものは上記4つですが、実際の手続きは検討事項が多いため注意が必要です。下記にいくつか例をあげてみましょう。

・在留資格の取得の見込みの有無

 

登記について代表者の1人に関しては必ず日本に住所を有する者でなければならないため、外国人を構成員として考える場合、検討が必要です。

 

・日本銀行への届け出

 

目的が一定事項に該当する場合、日本銀行へ届け出をする必要があります。

・子会社設立の際の発起人口座

 

発起人(出資する当初の株主)は、外国会社本体となるため、その払込を行う口座をどのように設定するかを検討する必要があります。

 

・進出する外国と日本の国交関係、本国法の検討

・税務面での検討

外国会社のこれらの事例は、本国法の法律の規定、語学の問題、さらに国交の問題等で手続きや登記の内容も異なって参ります。実際に外国会社と提携して業務を考えておられる経営者の方は、法務・税務の両面からどの手法により手続きを進めるか検討し、十分な準備期間を設けて取り組んでいただくことをお勧めいたします。


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