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定時株主総会の開催期限

企業法務

2011.07.05

多くの会社が、定款に「定時株主総会は事業年度の翌日から3ヶ月以内に開催する」と定めているかと思います。しかし、3ヶ月以内に定時株主総会を開催すれば構わないかというと、必ずしもそうではありません。

そもそも、会社について規定した法律である「会社法」に、定時株主総会の開催期間の制限を設けた規定はありません。では、なぜ多くの会社の定款が、定時総会の期限を3ヶ月以内と規定しているのでしょうか。

じつは、会社などの税金に関する法律である「法人税法」に、次のような規定が定められています。

(確定申告)
第74条 内国法人(清算中の内国法人である普通法人及び清算中の協同組合等を除く。)は、各事業年度終了の日の翌日から2月以内に、税務署長に対し、確定した決算に基づき次に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。

(確定申告書の提出期限の延長の特例)
第75条の2 第74条第1項(確定申告)の規定による申告書を提出すべき内国法人が、会計監査人の監査を受けなければならないことその他これに類する理由により決算が確定しないため、当該事業年度以後の各事業年度の当該申告書をそれぞれ同項に規定する提出期限までに提出することができない常況にあると認められる場合には、納税地の所轄税務署長は、その内国法人の申請に基づき、当該各事業年度の申告書の提出期限を1月間(特別の事情により各事業年度終了の日の翌日から3月以内に当該各事業年度の決算についての定時総会が招集されないことその他やむを得ない事情があると認められる場合には、税務署長が指定する月数の期間)延長する。

これらの条文のうち、法人税法第74条の「確定した決算」とは、「定時株主総会を経た決算」ということになります。会社は、決算日の翌日から2ヶ月以内に定時株主総会を開催したうえで、決算の申告書を税務署に提出しなければなりません。

ところが一方で、法人税法第75条の2では、「会計監査人の監査を受けなければならないことその他これに類する理由」がある場合には、申告書の提出期限を1ヶ月延長できるとされています。

つまり、原則として会社は、決算日の翌日から2ヶ月以内に定時株主総会を開催しなければなりません。しかし、きちんと法定の理由がある場合には、申告の延長を申し出れば、定時株主総会の期限を1ヶ月延長して、3ヶ月以内の開催とすることも可能となります。

この場合、定款に「定時株主総会は事業年度の翌日から2ヶ月以内に開催する」と記載されていると、申告の延長を行うと定款違反になってしまいます。

このため、多くの会社が「定時株主総会は事業年度の翌日から3ヶ月以内に開催する」と定め、申告の延長に対応できるようにしているのです。

(西本 拓司) 

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