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司法書士法人 おおさか法務事務所

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話題のドラマ「俺の家の話」を司法書士が解説!(第9話~最終話:終末期の医療判断について解説!)

成年後見

2021.04.02

宮藤官九郎さん脚本の金曜ドラマ「俺の家の話」。

 

今回は第9話と最終話をあわせた特別版でお届けします。

 

寿三郎さん、3度目の奇跡を起こしての年越しとなりました。

 

とはいえ、認知症の進行もあり、観山家にとってはまだまだ気の抜けない状況ではあります。

 

前回のコラムでは、「成年後見」の制度についても少しご紹介しました。

 

後見という用語も、実は能にとても関連の深い言葉です。

 

能の世界の後見とは、いったいどんな役割なのでしょうか?

 

舞台の表裏で、スムーズな演目進行のためのサポートを行いもするのですが。

 

それだけでなく、非常事態のとき、万が一の備えをつとめる立場となります。

 

もし、シテ役などの演者に、予期せぬ病気や事故などのトラブルが起こってしまったとして・・・

 

舞台を続けられなくなったときでも、権威と格式のある神事・芸能として、主に武士のトップ層、ときには関白や将軍クラスの前で行われていたことなどもあり、なかなか途中でやめるというわけにもいきませんでした。

 

まさに「 Show Must Go On 」です。

 

そんなとき、後見が倒れた人の代役を引き継ぎ、舞台をそのまま続けるという重要な役目も担っています。

 

代役を務めるということは、すべての謡や仕舞を、本人に代わって行う必要が出てくるわけですから、もともとの演者と同じくらいか、それ以上のベテランが後見となっていることがよくあるそうです。

 

いざというときに、本人に代わって、本人のしなければならないことなどを続けていく・・・

 

まさに、成年後見の核となる部分と共通していますね。

 

今回のドラマでは、じゅじゅこと寿三郎さんの命が危ぶまれるシーンが何度か出てきました。

 

そのような、いわゆる終末期の前後に、家族や周囲の人々はいろいろな判断を迫られることになります。

 

例えば、じゅじゅが倒れる前に「自宅で最期をすごしたい」と希望していたこともあり、自宅に医師を呼んでの医療行為が行われました。

 

終末期の医療判断というのは、とても難しい問題です。

 

第9話~最終話 終末期の医療判断について解説します

 

同じ医療行為でも、口から食べ物や水分を摂取できなくなってしまったときに、輸液や胃ろうなどの措置を希望するのかどうか。

 

延命のための人工呼吸器、手術などを希望するのかどうか。

 

こうした判断は医療者の側にはできないということで、「傷病治療方針及び終末期医療の確認書」などと呼ばれる書面で確認を求められたりします。

 

主な項目としては、以下のようなものがあります。

 

・終末期を迎えたい場所は? 施設? 病院? 自宅?

 

・終末期の治療方針は? 積極的な医療行為を希望? 痛みを緩和する最低限の医療?

 

・回復の見込みがない病気の告知を希望する?

 

ウソの記載を防ぐため、確認した日付を記入し、本人のサイン、立ち会った担当者などを記入することも。

 

非常に難しい点のひとつは、終末期医療に関する同意書にサインするのは、基本的には本人である必要があることかもしれません。

 

延命治療もさまざまな項目がありますから、介護施設などへの入居の際に、こういった同意書を記入するケースなどもあります。

 

もし具体的な希望があれば、気力のあるうち、判断能力のあるうちに、前もって検討しておきたい事項なのではないでしょうか。

【 大きく拡大してご覧いただきたい方はこちら 】

 

これまで、すでに三途の川が2回見えていたという、じゅじゅ。

 

不測の事態は「急に」やってくることも理解したうえで、自分の希望などを寿一さんへ伝えていたところも、何回か見受けられました。

 

エンディングノートは、寿一さんに。

 

そしてサブ・エンディングノートは、踊介さんに。

 

介護を担う子ども2人が、それぞれ得意な領域でじゅじゅをサポートしていた様子は、とても恵まれた状況だったのではないかとも思います。

 

終盤にかけては、スーパー世阿弥マシーン・・・じゃなくて、その名前の由来となった世阿弥さんのとなえた「離見の見」もいろんなところに登場してきました。

 

舞台で舞う自分、その舞台で舞う自分をみる、もう一人の自分

 

二人の自分で、能の演技は高まっていくという考え方です。

 

大切な家族が危機をむかえ、動揺し、悲しい気持ちなどを思い思いに抱く観山家の、一員としての寿一さん。

 

その様子を、とても客観的にとらえ、自分の役割も意識して、冷静に見つめる寿一さん・・・。

 

相続という言葉の「相」の漢字には、「ひきつづき」という意味もありますが、もうひとつ「すがた」という意味もあります。

 

すがたを、つづける。

 

いろいろ紆余曲折はあったとはいえ、寿一さんも、宗家に脈々と受け継がれてきたスタイルの継承者だったのかもしれませんね。

 


 

観山家の相続や介護、終活などについていろいろとお話をしてきました。

 

観山家のように、家族がみんなで関わっている介護~終末期は、理想的なケースのひとつなのかもしれません。

 

実際には、自身の生活や仕事がある中での介護も多く、介護や相続にまつわる悩みは尽きないものです。

 

こういったご家族と一緒に、どんな手続きが取れるかを考えたり、逆に家族に頼りたくないというご相談をいただいたり、専門家としてもおうかがいする話はさまざまです。

 

もし何かご不安を感じられていえることなどがあれば、いつでも気軽にお伝えください。

 

ドラマのお話ではありましたが、とてもかわいらしい人間国宝寿三郎さんも毎度楽しみで、終わりを書くにあたり、さみしい気持ちになっているスタッフ一同です。

 

本コラムをご覧いただいていたみなさま、最終稿までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。

 

あらためて感謝を申し上げます。

 

またどこかでお目にかかれますことを。

 

ぜあっ!

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川原田 慶太

この記事を書いた人

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赤阪 研史

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