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債権回収の見通しの予算化

企業法務

|更新日:2022.11.13

投稿日:2011.05.10

不況のもと、債権回収にお悩みの企業様も増えていることかと思います。

債権回収の方法には、相手方との話し合い、内容証明郵便の送付、支払督促、裁判所への訴訟の提起など様々な手段があります。

債権回収を行う場合、費用をいくらかけられるか、どのような手段を取るか、債権の回収可能性はあるかなど、様々な要素を考慮しなければなりません。

特に、少額の債権の場合には債権回収費用が債権額を上回ってしまうことも考えられますので、注意が必要です。

債権回収を行う場合、まず司法書士や弁護士などの専門家に依頼を行うかどうかからを検討しなければなりません。

専門家に依頼する場合には、専門家の費用がかかってきますので、支払う報酬とその効果を考慮することになります。

一方、専門家は知識と経験を有しますので、迅速で効率的な回収を行うことができるという面もあります。

例えば、同じ内容証明郵便によって請求を行った場合、自社名義で請求を行っても相手方からの反応が全く無かったところ、専門家が代理人となり請求を行うことにより、それだけで相手方が支払ってくるケースも存在します。

次に、専門家に依頼するとしても、どこまでの手続を依頼するかという検討も行わなければなりません。先述したように、債権回収の方法は様々です。

内容証明郵便の送付、相手方との話し合い、裁判所への訴えの提起、相手方の財産の差押というのが一般的な流れになるかと思いますが、差押まで行うと、実費も含めて多額の費用を要することになります。

そして、残念ながら相手方に財産が全くないような場合、多額の費用をかけたとしても、回収のできない可能性があることも考慮しなければなりません。

依頼するか否かは別として、取りうる手段、それにかかる費用、債権回収の可能性の検討をを専門家と共に行い、債権回収のための予算を組むことは、会社のリスク管理としては重要なポイントです。

少額の債権といえども、積み重なると気づかぬうちに会社にとって大きな損害となっていることもあります。

未回収の債権がある場合、債権回収の予算を組み、予算にあった債権回収を検討してみてはいかがでしょうか。

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西本 拓司

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