公示地価とは
その他
|更新日:2022.12.11
投稿日:2012.04.23
毎年3月の下旬あたりになると、国土交通省により発表された公示地価に関する記事が各紙一面に掲載されます。
毎年、経済指標の一つとして、前年比での上昇、下落が話題になりますが、本年(2012年)は東日本大震災後初の公示地価の発表であり、日本全体においても、被災地においても土地の価値の二極化が進んでいる、との内容がどの紙面においても見受けられました。
そもそも公示地価とは
本来、モノの価値は、需要と供給のバランスにより決まります。しかし不動産取引においては、価格決定の要因は多数存在し、相場など存在しないとも言えそうです。
ただ、「土地本位制」と表現されることもある日本経済においては、原則として土地を担保に金融機関が融資を行い、それに基づき企業活動が行なわれ国民の所得が増加するという構造があります。また、地方公共団体にとって重要な収入である固定資産税や相続税は、公示価格の7割や8割といった目安がある以上、地価の安定と一定の調整が必要になります。
そのために、不動産鑑定士を主として構成する第三者機関が客観的に評価した土地の価格、これが「公示地価」ということになります。
毎年発表されるこの公示地価は、近年では下落傾向が続いています。現在の日本とその将来を考えたとき、この傾向は大きくは変わらないと言えそうです。
しかし他方で、大震災以降、保有資産としての不動産に対する国民の価値観が大きく変わったとも言われます。
一瞬にして新築物件が倒壊し、津波で流される映像を見て不動産を保有するリスクを感じる一方、その土地に根付く人々の繋がりの強さを目の当たりにしました。
東日本大震災を機に、我々は不動産の価値に限らず、あらゆるものの価値についてもう一度見直す必要があるのではないか、そう考えさせられます。
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