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NPO法人の設立のためにクリアしないとならない条件

その他

|更新日:2022.12.18

投稿日:2011.01.11

NPO法人(特定非営利活動法人)を設立したい場合、一般の株式会社などの形態とは異なる点が多数あります。

また、設立のためにクリアしないとならない条件については、より厳しい点もあるため、注意が必要です。

時間がかかる

特に大きな違いとしては、NPO法人は「管轄の行政庁からの認証」が下りてはじめて設立できるという点があります。

通常、この行政庁への認証の手続きには数カ月単位の期間が必要となりますので、NPO法人の設立を完了させたい時期から逆算して、準備期間の設定にまず気をつけなければなりません。

人員が多数必要

また、NPO法人は、構成員についても多くの人員が必要となります。たとえば、NPO法人の意思決定に参画できる議決権をもった「社員」は、最低でも10名以上いないとなりません。

さらに役員数についても規定があり、NPO法人には理事3名以上、監事1名以上を置かなければなりません。

一人の株主や役員でも設立できる株式会社などと比べた場合、NPO法人は、設立に協力・参画する人数として相当多数が必要になるといえるでしょう。

さらに、それだけではなく、役員の構成について「親族」を排除する規定があります。このため、役員の総数が5人以下の場合は、ひとりも親族を入れることができません。

こうした点も、同族会社の設立のように簡単にはいきませんので、人員を多数確保できるかというポイントに注意が必要です。

加えて、NPO法人は役員報酬を受け取ることのできる役員が役員総数の3分の1以下でないとならないという規定もありますので、この点にも留意しておきましょう。

その他の問題

NPO法人はその性質上、事業目的を自由に設定することができません。営利を目的としたり、宗教活動や政治活動を目的としたりすることにも規制があります。

また、非営利事業の税務上の優遇のためにNPO法人設立を検討したいという場合、一般社団法人などの形態でも優遇を受けられるケースがあるため、比較検討してみることが必要となるでしょう。

そして、最後にイメージの問題があります。昨今、NPO法人を隠れ蓑として、詐欺や不正受給などの悪事を働く一部の団体の事例がニュースとなったこともあって、世間一般のNPO法人に対する一種のクリーンなイメージは、以前より減少傾向にあります。

この点も、場合によっては設立時に無視できない要素となるかも知れません。

NPO法人の設立について、より具体的に要件を知りたいという方や、他の法人形態と比較検討してみたいという方は、随時ご相談にお応えしておりますので、またお気軽にお問い合わせください。

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赤阪 研史

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