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会社法下における子会社の概念

企業法務

|更新日:2022.12.22

投稿日:2010.09.03

子会社・親会社の関係は、旧商法では、ある会社の株式の「過半数」を別の会社が保有しているときに保有されている方の会社を子会社としておりました。

それに対して、会社法では、子会社の定義が「株式の過半数の保有」だけではなくなっていることにお気づきでしょうか。株式を過半数保有されていなくても、会社法上は子会社になっている場合があるのです。

会社法では、実質的支配に着目して親子会社の関係を決めております。(会社法施行規則第3条3項)

会社法における親子会社の定義は、

  1. A社が単独でB社の株式の50%以上を保有していること
  2. A社がB社の株式の40%以上を保有していること+下記のいずれか
    イ.A社保有分と実質A社であるダミー会社C社保有分合計でB社の50%以上
    ロ.B社の役員の人数の半数以上がA社から派遣されている
    ハ.A社がB社を支配するような契約を締結している
    ニ.A社がB社の資金調達の半分以上を融資している
    ホ.A社がB社を支配していることが推測される事実がある

  3. A会社がB会社の株式の40%未満しか保有していなくても、A社保有分と実質A社であるダミー会社C社保有分合計でB社の50%以上+上記2.のイ.?ホ.のいずれか

となっております。

親子会社の関係になっている場合、子会社の取締役は親会社の監査役になれない等の制限がある場合があります。

子会社であるかどうかを考えるためには、 「株式の過半数保有」という要件だけでなく、上記要件をあてはめて親子会社の関係にあたるかどうか検討する必要があります。

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北村 清孝

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