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話題のドラマ「俺の家の話」を司法書士が解説!(第2話:事業用資産問題?!)

相続

|更新日:2022.10.17

投稿日:2021.02.04

宮藤官九郎さん脚本TBS金曜ドラマ「俺の家の話」

第1話の世帯視聴率は11.5%と、順調なスタートだったそうです。(ビデオリサーチ調べ、関東地区)

今回は第2話のお話です。

人間国宝である寿三郎さんを筆頭とする、観山宗家のお金の事情が見えてきました。

残念ながら、観山家にはお金がないようです・・・。

お弟子さんからの月謝と、寿三郎さんの出演料で日々の暮らしがまかなわれていた観山家。

宗家が倒れてからは、やはり習う人たちも離れがちとなり。

一番弟子の寿限無さんでも、代役となると、宗家と同じ出演料とはいきません。

その結果、観山家は深刻な現金不足となり。

寿限無さんが流行のフードデリバリーのアルバイトをして、何とかしのいでいる状態のようです。

「お金がない」ということが判明し、観山宗家の相続問題はさらに複雑になりました。

遺産のほとんどが、土地や建物などの不動産と、面や装束などの動産である

可能性が高くなってきたのです。

これは、なかなか厄介ですよ。

かつて「後妻業」と思われかねない経験をされてきたヘルパーのさくらさんと、実子である寿一さんたち。

ただでさえ、トラブルの予感がするところです。

しかも、家にお金が不足しがちなので、いざ揉めたときに、遺産の中のお金で解決できないかもしれません。

さらにさらに。

遺産といっても、これは能舞台や能の道具の話です。

由緒ある能の宗家を今後も続けていくための、立派な事業用資産(商売を続けるために必要な資産)なのです。

この、事業の継続に欠かせない大事な資産が、はたして誰のものになるのか? の重要な話ともなります。

よく、老舗のかばん屋さんや、お菓子屋さん、家具屋さんなどで、先代の引退や相続をきっかけに、跡目争いが起こる「お家騒動」がニュースになったりしますね。

もとは「○○屋」さんだったのが、「○○屋本店」「○○屋本舗」「○○屋本家」のように、のれんが分かれてしまったりすることが少なくありません。

事業用の資産は、争いが起こりやすい火種でもあるのです。(もちろん、円満にのれん分けされるケースもありますが)

宗家の存続にとって最悪のケース?

さくらさんが遺言によってすべての資産をもらう
  ↓
寿一さんたちが異議を申し立てる
  ↓
お金で解決しようにも、分けるお金がない
  ↓
能舞台や装束しかない (事業用資産)
  ↓
舞台や装束を売り払って、お金にかえて解決
  ↓
大事なものがなくなって、宗家は継続できない・・・

みたいなことになりかねません。

【 拡大してご覧いただきたい方はこちら 】

こうなってしまったら、仮に弁護士である踊介さんが提案していたように「遺言執行者」を抱き込んで・・・みたいなことをしても、肝心な遺言の内容が変わらない限り時間稼ぎにしかならないかも。

こうした争いを避けるため、事業によっては「個人」ではなく「法人」が資産を持つ形にして、大事な事業用資産に、なるべく影響が少なくなるようにすることもあります。

ただ、じゅじゅこと寿三郎さんに、そんな気持ちはさらさらないようですね。

介護の合間を縫って、バイトや復職?にはげむ寿一さん。

せっかく離職までして決意した、宗家の継承に救いの道はあるのか?

まとめ

介護の問題、先妻の子と後妻の問題、事業の継続の問題・・・。

ほかにも離婚や養育費、子どもの進路など、テーマが盛りだくさんで、ますます目を離せなくなってきました。

ドラマの中のお話ではありますが、 

老後の暮らしや、それを支えるご家族へのサポートを行っている専門家として、

どんなことに注意すべき なのか、

どんな制度が活用できそうなのか など、

気づいたポイントをこれからもお届けしていきたいと思います。

ちなみに・・・回想シーンで、さくらさんが病院で遺言書の代筆をしてるようにみえるところがあったように思いますが、自筆の遺言書で、本人以外の代筆は無効になるリスク大かもしれません。

文章の案を聞き取りしていただけ、かもですけど・・・。

★ 引き続き 第3話 のコラムを読みたい方は こちら

【 第3話「 寿三郎さんの終活寿三郎さんの終活 」 】

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石井 満

この記事を書いた人

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赤阪 研史

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