誰が悪いわけでもない 遺産分けの話し合い(遺産分割協議)が難しい理由

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2013.07.16
誰が悪いわけでもない 遺産分けの話し合い(遺産分割協議)が難しい理由

大切な方が遺した財産。その遺産それぞれをどのように取得するかについて、相続人全員で話し合うことを遺産分割協議といいます。

遺産分割協議は、相続人全員が参加して行う必要があります。一人でも協議内容に合意しない人がいれば遺産分割協議は成立しません。

この遺産分割協議、最近益々、難しくなってきているという認識が強まっているように思います。

よく、「ウチはモメるほど財産があるわけではないから」とか「兄弟仲が良いので相続トラブルとは無縁」などと聞いたりしますが、たとえ、仲が良い兄弟どうしであっても、財産の多寡に関わりなく、いわゆる相続が「争族」になってしまうケース、決して珍しくありません。

そもそも日本の法律には、相続については、主に、「相続人が誰か」ということと「その取得割合」が持分として定められているだけです。

しかしながら、財産はそもそも、そのような割合どおりに、分けられるものばかりとは限りません。それどころか不動産などの重要な財産は、ケーキを切るように単純に分けることができません。

また、親と同居している人そうでない人、介護した人そうでない人、実際には多様な事情や関わりがあるにもかかわらず、法律では、画一的に割合が定められているだけです。(生前贈与などの特別受益、財産増加に役立った場合の寄与分が配慮されるだけです。)

かつてのように、「家は長男が継ぐもの」という、伝統的価値観はもはや社会から消えていきつつある現在において、遺産分割協議は、益々困難を伴うケースが増えるものと思われます。

なぜ、遺産分割協議は、難しいのか?

様々な理由がありますが、お互いのちょっとした誤解から大きな不信感を生んでしまう、という傾向が多いように思われます。

例えば、典型例として、親の財産の相続の場合、親と同居または近くに住んでいたりして親の近くにいた側と離れて暮らしていた側の間の、互いの誤解です。

この両者の立場の違いから生まれる日ごろの感情は、それまでの人生において蓄積されており、相続の場面で一気に表面化することが多いようです。

親の近くにいた側としては、

「家の後継ぎは私なのだから、親の財産は、基本的には私が全部相続するべき」

「親の介護などがどれほど大変だったか、分かっていないのに」

「お兄ちゃんは、大学まで行かせてもらって地元を飛び出していったのに」

「今までほとんど連絡なかったのに、なんで今さら」

「財産だけでなく、葬式代や法事などの費用、税金、管理費用などの負担もあるのに」

一方、親と離れて暮らしていた側としては

「今まで、後継ぎへの遠慮もあったが、私にも思うところはたくさんあった」

「確かに、親と離れていたけど、私もずっと親のことが気になっていた」

「弟は、同居していて経済的な援助をいつももらっていた」

「親の財産を生前かなり使っていたのではないか」

「きちんと情報を出してほしい」

それぞれの言い分は、それぞれの立場になってお聞きすると、共感できる場合が多く、亡くなられた親への想いへとつながっているものも多いです。

しかしながら、両者のそれぞれの立場は、相続の場面では対極にあります。その立場の違いが、遺産分割の協議を難しくする、協議が成立したとしても大きなストレスを残してしまうのは、ある意味、当然のことなのかもしれません。

元々は「誰が悪いわけでもない」場合が多いのです。

また、それぞれの立場には、それぞれの配偶者や子供など家族がありますので、より立場の違いを鮮明化することになります。

しかしながら、だからといって、それぞれの故人への想いや愛情、兄弟どうしの気持ちが消えているわけではないということも、お話を聞いていて強く感じます。

誰もが、感情的になりながらも、冷静になるきっかけ、基準みたいなものを求めているように思います。

相続への知識や情報をしっかりと共有できる場面があれば、最終的には、皆様納得できる場合が多いのではないでしょうか。

遺産の分け方に、ウルトラCはありません。

当事者間での話し合いがまとまらず、最終的に、裁判所での解決に委ねたとしても、法律で定められた相続持分割合どおりに分けるという大原則は動きません。

相続割合どおりに分ける前提として、

・どこまでが財産に含まれるのか(例えば生前贈与がなかったか)

・どのくらい故人の財産の増加に貢献したのか

・遺言書があるのか

を確認することになります。

そして、不動産など分けられない財産がある場合は、売却して金銭に変えるか、相続人のうちの誰かが取得して、その分代わりにお金を支払うといった内容になります。

早いうちから、各相続人が、「どこまでが分けるべき財産となるのか」、「最終的には(裁判所を利用したとしても)どういう結果が出るのか」などの情報を共有することができれば、遺産分割の話し合いは、まとまる場合が多いように思います。

相続の場面におけるそれぞれの尊いお気持ちを受けとめながらも、これからの話し合いに向けての冷静な判断の基準になる知識や情報の提供をサポートする立場を、これからも担うことができればと願っています。

(石井 満) 


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