信託受益権売買と委託者変更登記の要否

司法書士法人おおさか法務事務所
おおさか法務事務所 コラム
HOME > おおさか法務事務所 コラム

司法書士法人 おおさか法務事務所
<本町オフィス>
〒541-0056
大阪市中央区久太郎町2-5-28
久太郎町恒和ビル4F
(地下鉄本町・堺筋本町駅徒歩3分)
<八尾オフィス>
〒581-0003
大阪府八尾市本町2-12-4
(八尾市役所徒歩2分)
<西宮オフィス>
〒662-0911
兵庫県西宮市池田町3-3-3F
(西宮市役所徒歩3分)
<麹町オフィス>
〒102-0085
東京都千代田区六番町13-4-2F
(JR四ツ谷駅徒歩2分)
<後見センター>
〒541-0054
大阪市中央区南本町1-2-6
ブルームビル3F
(地下鉄堺筋本町駅徒歩2分)
メールでのご相談・お問い合わせはこちら
最新著書紹介
司法書士は見た!実録相続トラブル
一番もめるのは、遺産2000万円くらい 日経電子版の人気連載を書籍化! 司法書士は見た!実録相続トラブル
相続争いは「お金持ち」だけの話ではない。誰にでもおこりうる、日常生活に潜むさまざまな相続トラブルへの対処法を、敏腕司法書士が「現場の生の情報」に基づいてやさしく解説!
金融機関専門 担保実務サービス
高齢者福祉専門 貢献手続サポート
企業・法人の手続き
個人の手続き
個人情報を大切に保護しています
個人情報について、適切な保護措置を講ずる体制を整備している事業者として、第三者機関の公正な審査による認定などを取得してきました。

司法書士事務所としての守秘義務とともに、お客様のプライバシー保護に全力で努めてまいります。
環境への取り組み
みんなでシェアして、低炭素社会へ。
司法書士法人おおさか法務事務所は、低炭素社会実現に向けた気候変動キャンペーンである「Fun to Share」の趣旨に賛同し、企業・団体登録を行って活動しています。
働きやすい社会へ
女性や子どものいる人だけでなく、みんなが働きやすい社会を目指す
司法書士法人おおさか法務事務所は、女性や子どものいる人だけでなく、みんなが働きやすい社会を目指す「Woman will Google」の趣旨に賛同し、サポーター登録を行って活動しています。
2013.09.09
信託受益権売買と委託者変更登記の要否

信託対象不動産の受益権を売買し、信託契約を解除することによって所有権を受益者に移転するという不動産所有権移転スキームが用いられることがあります。

不動産の信託契約の条項の中には「受益権の譲受または承継により受益権を取得した者は、本件信託契約上の受益者及び委託者としての権利及び義務をすべて承継し、かつ、本件信託契約上の委託者の地位及び受益者の地位を承継するものとする。」という条項が入っていることが多く見受けられます。

この条項が入っている場合、受益権を売買することによって受益権を取得した者は、受益者の地位とともに委託者の地位も承継することになります。

ここで、委託者の地位の承継に伴い、受益権売買による受益者変更登記とその後の所有権移転登記の前提として、委託者変更登記も必要になるのかどうかが問題となります。

信託法は平成19年9月30日に改正されており、改正前の旧信託法には、委託者の地位移転に関する規定がなく、委託者の地位の変更が可能かどうか信託法上明らかではなかったため、信託条項中に「受益権の譲受または承継により受益権を取得した者は、本件信託契約上の受益者及び委託者としての権利及び義務をすべて承継し、かつ、本件信託契約上の委託者の地位及び受益者の地位を承継するものとする。」という条項が入っていたとしても、委託者の変更登記は実務上行われておりませんでした。

しかし、新信託法においては、信託法第146条1項に「委託者の地位は受託者及び受益者の同意を得てまたは信託行為において定めた方法に従い、第三者に移転することができる。」と規定され、委託者の地位移転に関して条文上明確にされました。

これにより、受益権売買があったときは、受益者に委託者の地位も移転することが条文上明らかになったことになります。

新信託法146条により、受益権売買が行われ、信託条項中に委託者の地位承継条項があるときは、受益者に委託者の地位も移転することが条文上明らかになったことと、「登記事項について変更があったときは、受託者は遅滞なく信託の変更登記を申請しなければならない」とする不動産登記法103条の規定から、新信託法下においては、受益権売買が行われ、信託条項中に委託者の地位の承継条項がある場合は、信託目録の委託者変更登記を申請しなければならないことになります。(登記研究752)

旧信託法時に行われた信託については、従前と同じく、委託者の変更の登記をしなくても受益者変更とその後の所有権移転登記ができるとするのか、新法と同様の扱いで委託者変更登記をしなければいけないのかについては明確な先例通達は、私が知る限りは出ておらず、法務局によっても取り扱いが異なっているように感じます。

経験上、従前と同じ扱いで委託者変更登記は要しないとされることも多いのですが、全ての法務局で同じ扱いがなされるとは限りません。

旧信託法時に行われた信託について受益権売買を行うときは、委託者変更登記を要するか否かについて予め法務局と協議しておく必要がありますので、ご留意ください。

(北村 清孝)


→「信託受益権売買と委託者変更登記」について問い合わせる

→ 信託受益権登記の専門家 司法書士法人おおさか法務事務所(大阪市 八尾市 西宮市)



<関連する記事>

司法書士の目から見た信託不動産の取引時における留意点(1)制度概要

司法書士の目から見た信託不動産の取引時における留意点(2)取引時の留意点


→ 週刊コラム一覧へ
司法書士が見た相続トラブル百科
日本経済新聞で第1位を獲得
日経新聞で「相続に強い専門家」として紹介され、
長期連載を続けています。(週間ランキング第1位)
司法書士が見た相続トラブル百科
「依頼して良かった」の実現を目指しています
Copyright © 司法書士法人 おおさか法務事務所. All Rights Reserved.