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2014.01.14
取締役会のない会社で代表取締役を選ぶ場合の注意点とは

新しい会社法が施行された後、それまで設置が必須だった「取締役会」が任意の機関となり、取締役会を置かない株式会社が増えております。

取締役会のある会社は、代表取締役を選定する機関は取締役会になりますが、取締役会のない会社が代表取締役を選定するには、定款で何も定めなければ、株主総会で選定することになります。

対して、定款で「取締役が2名以上ある場合は、そのうち1名を取締役の互選で代表取締役に選定する」と定めがあれば、取締役の互選で代表取締役を選定することになります。

株主総会で選定された代表取締役と、定款規定によって互選により選定された代表取締役の違いについてご存知の方は少ないのではないでしょうか。

そもそも、取締役会のない会社では、取締役各自が本来代表権を持っております。代表取締役を定めなければ、全員が代表取締役のように会社を代表します。

株主総会で代表取締役を選定する場合は、取締役各自が本来代表権を持っているところ、代表取締役を選定することによって、選定されなかった他の取締役の代表権を「制限」し、結果的に選定された代表取締役のみが代表権を持つことになるという考え方で成り立っております。

この考え方は、代表取締役となる者に代表権を与えるというのではなく、他の者の代表権を制限していると考えるので、代表取締役の就任承諾という概念もありませんし、代表取締役の地位と取締役の地位は一体化したものとなっているため、代表取締役だけの辞任届を出して取締役になることはできないとされております。

対して、互選で代表取締役を選定する定款規定がある場合は、取締役会のある会社と同様、定款上は取締役は代表権のない取締役として選任された後、互選によって取締役の一部に代表権を与えることによって、代表取締役が代表権を持つことになるという考え方で成り立っております。

こちらの考え方では、代表取締役へ就任するにあたっての就任承諾という概念も生じ、また、取締役の地位と代表取締役の地位は別個のものとされ、代表取締役だけの辞任届を出して取締役になることも可能とされております。

代表取締役の就任や辞任の局面を迎えられたときに、代表取締役が株主総会によって選定されることになっているのか、互選で選定されることになっているかによって、議事録の記載振りや就任承諾書の要否、代表取締役のみの辞任の手続きが異なってくることになります。

登記手続における添付書類にも影響してくるところでもあり、一般的には理解しづらい論点であると思いますので、代表取締役選定手続の際の一助になれば幸いです。

(北村 清孝)


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