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共有者が死亡している場合の担保抹消の方法とは

不動産

2013.07.08

不動産の所有者がA・B共有で、所有権全体に抵当権等の担保設定がなされている場合において、担保抹消登記を申請する場合には共有者の一人が保存行為として抹消できる取り扱いになっております。

では、共有者A・Bのうちの一人たとえばBが死亡しており、Bについての相続登記がまだ未了の場合に、他の共有者Aから担保抹消登記ができるのでしょうか?

共有者の一人から担保抹消登記を申請することができる取り扱いの根拠は、民法252条の「保存行為は各共有者がすることができる」という条項が根拠となっております。

民法上、他の共有者が死亡している場合、保存行為は単独で行うことができないとはされておらず、その場合でも他の共有者は単独で保存行為を行うことができると解されますので、民法上の考え方では共有者の一人が死亡していても担保抹消登記ができるように思われます。

ところが一方で、不動産登記上の取り扱いで、「所有権の相続登記が未了の場合で、担保抹消の原因日が相続の原因日以降である場合は、担保抹消の前提として相続登記を行う必要がある」とされております。

この取り扱いを前提に考えれば、共有者の一人Bが死亡しており、担保抹消の原因日が相続の原因日以降の日であれば、担保抹消の前提として相続登記を行う必要があるようにも考えることもできます。

上記のように、この種の案件について疑義があるため、法務局に相談票を提出し、照会をしたことがあります。私の意見としては、共有者の一人が死亡していても他の共有者から保存行為として担保抹消登記ができるものとして照会をいたしましたが、その時の法務局の回答は、「所有権の相続登記が未了の場合で、担保抹消の原因日が相続の原因日以降である場合は、担保抹消の前提として相続登記を行う必要がある」という取り扱いを根拠に、「死亡した共有者の相続登記を入れなければ他の共有者からでも抹消登記ができない」というものでした。

このときは照会結果に従い、他の共有者の相続登記をしたうえで担保抹消登記を行ったのですが、腑に落ちない点も多く、その後に同職の経験談などを中心に調査いたしましたところ、どうもこの点についての先例通達は存在せず、法務局の取り扱いは一定していないようです。

「死亡した共有者の相続登記を入れなければ他の共有者からでも抹消登記ができない」、とする法務局も少なくないようです。

同種の案件に遭遇した場合は、事前に法務局と相談して進める必要があるといえるでしょう。

(北村 清孝) 

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