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真正な登記名義の回復とは 前の所有者が協力してくれないときの手続き

不動産

2013.05.20

子会社で購入したにもかかわらず、誤って親会社の名義で登記してしまった等、種々の事情から登記名義が誤って真実の所有者以外の者の名義で登記されている場合があります。

真実の所有者以外の者の名義で登記されているものを正しい登記名義に訂正する場合、通常は誤った登記を錯誤を原因として抹消し、正しい登記を入れ直すという作業が必要になります。

しかし、この作業を行う場合、誤った登記を入れる前の所有者に当時の権利証や印鑑証明を再提出していただいたり、実印の押印を再度いただいたりする必要があり、また、誤った所有権の登記を元に担保の設定登記が入っていたりすると、錯誤による所有権抹消の前提としてその担保を抹消する必要が生じ、担保権者の担保を抹消することについての承諾が必要になったりします。

上記のように前の所有者の手続協力や担保権者の承諾を得ることは通常困難であるといえます。

前の所有者の協力や担保権者の承諾が得られない場合に、正しい登記名義にする手続として存在するのが、「真正な登記名義の回復」登記になります。

これは、誤った所有権を抹消して入れ直すのではなく、誤った所有権の登記から「移転」することによって正しい登記名義を入れるという方法になります。

誤った所有権の登記を前提として移転することになるため、担保抹消する必要もなく、現在の誤った登記名義人と真実の所有者間でのみ行える手続きになります。

不動産登記法改正前は、この真正な登記名義の回復による所有権移転登記は、比較的簡単に行うことができてしまっておりました。

しかし、不動産登記法が改正され、登記原因証明情報の添付が要求されるようになってからは、要件が厳格になってきております。

確かに安易に登記名義を修正できるとなれば、真実でない登記名義が入ることを助長することにつながるとも言えますし、逆に真正な登記名義の回復を悪用して、真実の所有者でない者に名義を変えることも考えられますので、登記名義の修正が厳格になることは合理性があると言えます。

現行制度の下では、単に前所有者が協力しないとか、担保権者の承諾が得られないからという理由だけでは、真正な登記名義の回復登記は認められ難いと言えるでしょう。

真に真正な登記名義の回復登記をしなければ、真実の登記名義にすることができないケースにおいては、詳細な登記原因証明情報を作成する必要があると言えます。

真正な登記名義の回復の登記原因証明情報の内容としては、少なくとも、

(1)現在の登記名義人の登記が実体に符号せず、登記名義人は所有権を有していないこと。 (2)真実の所有者に所有権があること。 (3)真正な登記名義の回復を原因とする所有権移転をする必要があること。

この要件を充足し、かつ、事実の経緯を含めて具体的な記載をする必要があると言えます。

ただ、このような登記原因証明情報を作成することは、一般的には難しいと思われます。

真正な登記名義の回復を登記原因とする登記を行う必要がある場合は、手続きに詳しい司法書士にご相談いただければ幸いです。

(北村 清孝) 

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→ 真正な登記名義の回復の専門家 司法書士法人おおさか法務事務所(大阪市 八尾市 西宮市)


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