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生命保険を利用した生前贈与の方法とは

贈与

2013.11.25

生前贈与と生命保険契約を利用した相続対策について、「相続に生命保険を利用する方法とは」に引き続き、もう少し細かく説明したいと思います。

まずはじめに、生前贈与につきものの「贈与税」について確認をしましょう。この贈与税、実は相続税よりも高い税率が課せられています。

なぜかと言えば、仮に「贈与税<相続税」ということになると、亡くなる前に大部分の財産を子供に贈与してしまえば、それで相続税が免れられるということになってしまいます。

したがって、現実には「贈与税>相続税」という税率になっています。

贈与税にも、相続税と同様に基礎控除額というものが存在します。

これは、1年(1月1日~12月31日)の期間で、個人が受けた贈与の金額が110万円までであれば、その分は控除されて贈与税が課せられないという決まりです。110万円を超えると、超えた分を申告し、それに対する贈与税を納税する必要があります。

この基礎控除の精度を利用して、毎年110万円の範囲内で子や孫などに贈与して、相続税対策を行うことがあるのです。

こうした形での生前贈与に、生命保険契約を絡めて対策をすることもできます。

たとえば、以下のような形態での契約です。

まず、親が保険料の原資を子供に贈与します。そして、契約者が子供、被保険者も子供、受取人を孫とする終身の死亡保険の契約をしたとします。親の贈与する保険料の原資を年間110万円までに抑えたとすると、贈与税の課税されない範囲で生前贈与が行えるうえに、さらに子供が死亡したときの孫への保障というリスクもカバーできる対策がとれることになります。

ただし、この契約形態では、万が一親が亡くなると、その後の保険料については子供が自分自身で負担しなければならなくなります。もしも保険料を負担できる資力がなくなれば、途中で保険を解約せざるを得ないような可能性も生じてしまうでしょう。またそれとは対照的なケースとして、孫が受け取ることになる保険金は「子供の遺産」として相続税の課税対象となりますから、子供の資産が相続税がかかりそうな規模である場合にも注意が必要です。

またこれとは別の契約の方法で、下記のような契約形態も考えられます。

この場合だと、親が死亡すると死亡保険金が支給されますので、その後の保険料の負担は心配する必要がありません。また、あくまで保険であるため、契約を開始して保険料の払い込みを始めてから間もなくで親が死亡したような場合は、かけていた保険料に比して大きな保険金が受給できるというメリットもあります。

その一方で、親を被保険者として契約するため、親の健康状態や年齢によっては、契約ができない可能性もあります。また、被保険者である親が死亡した場合、支給される死亡保険金は一時所得となり課税の対象になることがデメリットとしてあげられます。

上記2つの方法に共通するのは、「親が贈与税の基礎控除範囲内で、保険料に使うお金の原資を負担する(現金を贈与する)」ことで、「贈与した資金が親の相続税の対象とならない」「資金提供を受ける子についても贈与税が課せられない」という可能性のある方法で対策ができることです。

また、お金は保険の契約に使いますので、最後は帰って来るにしても、契約中は子供が自由にお金を使ってしまうことがないことも特徴です。

生命保険契約は、保険料負担者、契約者、被保険者、受取人を変えることで様々な税金面で変化が生じます。保険契約なので、被保険者の健康状態によっては契約できないこともあります。

「生命保険を利用した相続対策」というと、非課税財産となる【500万円×法定相続人の数】の枠を使うことがポピュラーですが、上記のような形でも保険を使うことができます。相続対策の1つの方法として、押さえておいてよいポイントだと思います。

(白藤 善啓)

 

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