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遺産分けの話し合い(遺産分割協議)は、やり直しができるか

遺言

2014.08.11

人が亡くなって相続が開始すると、遺言書がなければ相続人全員による遺産分けの話し合い(遺産分割協議)により相続財産を分割することになります。

では、遺産分割協議が成立した後に、新たな財産が発見された場合、一度成立した遺産分割協議の効力はどのようになるのでしょうか?また、新たな財産はどのように分割されることになるのでしょうか?

まず、すでに行った話し合いの結果である遺産の分割の効力についてです。民法第909条には「遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。」と定められております。つまり、いったん協議が成立すると、相続時にまでさかのぼって、その協議内容によって分割することが決まっていたこととなるのです。したがって、その効力は無効となる原因や取消となる原因に該当する場合を除いて、その後の事情により揺らぐことはありません。

これに対して、新たに発見された財産に関しては、当初の遺産分割協議のなかには入っていません。したがって、分割されていない遺産という扱いとなります。つまり、新たな遺産を相続しようとした場合、新たな遺産に関して当初のような遺産分割協議を再度行う必要があるのです。こうなると支障が出てくるようなケースもあるでしょう。例えば相続人が遠方、または海外に住んでいたり、高齢の方が多かったり、また不仲であるような場合です。話し合いをまとめるのに多大な負担がかかってしまうため、2回目の「やり直し」となるとなかなか話し合いがまとまらない可能性も出てきてしまいます。

では、このような事態を避けるためにはどのような手段があるのでしょうか?

当初の遺産分割協議が成立した際に作成される遺産分割協議書の中に、「本協議書に記載のない遺産及び後日判明した遺産については、相続人○○○○がこれを取得する。」などの規定を設けることにより、避けることができるケースもあります。

この文言を入れておくことにより、新たな遺産が発見されたとしても誰がその遺産を相続するのかが協議されていることになるため、改めて協議をする必要がなくなるのです。

とはいっても、先に決めておくと問題が出てくることもあるでしょう。もし、新たに発見された遺産が、ものすごく希少価値が高いものであったり、高額であったり、また相続財産の大部分を占めていた場合はどうなるのでしょうか?

いくら最初に決めていたとしても、そこまでバランスを変える財産が見つかれば、そのままで済まない人も出てくるでしょう。相続人の中には、「その財産があったなら、遺産分割協議に賛成しなかった」とか「他の財産はいらないから、それだけは絶対にほしい」と主張し、遺産分割協議のやり直しを求めてくる方がいるかもしれません。

それでは、無効となる原因や取消となる原因に該当しない場合で、一度成立してしまった遺産分割協議をやり直すことはできるのでしょうか?

法律上、遺産分割協議は相続人全員で行うものですので、再度相続人全員で遺産分割協議を行うことができれば、やり直すことができます。新たな遺産分割協議が成立すれば、当初の遺産分割協議ははじめからなかったことになるです。

しかし、現実的な問題として他の相続人が当初の協議内容に納得している場合や、遠方、または海外に住んでいたり、高齢の方が多かったり、また不仲である場合には、分割協議がまとまらない可能性が非常に高いのではないでしょうか。

また、法律上の問題がなくとも、税務上、贈与とみなされる課税される等、様々な問題が生じるおそれがあります。遺産分割協議をしよう、またはやり直そうとお考えの方は、専門家にご相談されることをお勧めいたします。

(西川 宜輝)

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西川 宜輝

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